橈骨遠位端骨折
症状
転倒して手をついたときに生じやすい骨折です。手首に強い痛みがあり、短時間のうちに腫れて来ます。手のひらをついて転んだ場合、食器のフォークを伏せて置いたような変形が見られます。ときには、折れた骨や腫れによって神経が圧迫され指がしびれることもあります。
診断
X線検査やCT検査で容易に診断できます。
治療
治療の原則は骨折部を速やかに整復して解剖学的位置を得て、それを保持することが重要です。骨折部のずれが小さい場合はギプスなどによる保存的治療を選択します。ずれが大きい場合や骨折部が不安定な場合は手術が行われます。手術は成人では主にプレート固定術が選択されることが多く、成長期の小児ではピンニングという手術が選択されることが多いです。変形治癒すると手関節の可動域が低下したり、疼痛が残ったり握力低下の原因となりますので後遺症を最小限にするためにも、きちんと治療を行うことが大切です。