下部消化管内視鏡検査

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概要

大腸や小腸の下部消化管検査です。

下部消化管内視鏡検査では、大腸(結腸と直腸)と小腸の一部を観察するために肛門から内視鏡を挿入し、これらの部位にポリープやがんが発生していないか炎症などを診断します。組織の一部を採取して調べる生検や、ポリープや早期大腸がんを内視鏡的にポリープ切除術(ポリペクトミー)や内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などで切除することもできます。
基本的に前日までの食事制限はありませんが、前日の就寝前に緩下剤の服用を行っていただきます。

当センターでは、小さなポリープが見つかった場合、患者さまの同意が得られればその場でポリープを切除しています。この取り組みの特徴として、2回に分けて行う検査が1回で済むため、患者さまには大変ご好評いただいています。

大腸がんの治療には「外科手術」をはじめ「内視鏡的治療」「化学療法(抗がん剤治療)」など、さまざまな方法があります。内視鏡的治療は外科手術に比べ入院期間は短く、大腸の表面のみを切除するので、おなかは開けず大腸は全て残ります。
当センターでは内視鏡的治療として胃・食道がんと同様に内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という治療を積極的に行っています。
ESDは内視鏡で病変を観察しながら専用の電気メスでがんの部分のみを切除する治療法です。広い範囲にわたる病変でも1度にはがしとることができ、がんの進行の程度や取り残しが無いことも正確に判断できるといった利点があります。ただし、この治療の適応は転移の可能性が極めて低く、ほぼ粘膜内にとどまっていると診断された早期がんが対象となります。

大腸ポリープについて

大腸ポリープには種類があり、治療が必要ないものもありますが、治療の対象となるものに「腺腫」というポリープがあります。大腸腺腫は日本人を対象に人間ドックで調べた統計では小さなものも含めると40代で1割程度、60代で2割~3割程度の人にみられると言われており珍しくない疾患です。
大腸腺腫は放置するとがん化する可能性があることがわかっているので、切除しておくことでその後のがんの発生を予防できるため、積極的に治療することが勧められています。
特に5mm以上の大きさになると切除が進められ、特に1cmを越える大きさの腺腫はがん化の危険性が高いと言われています。ポリープの時点で見つかるほとんどのものが内視鏡で治療が可能ですが、放置して進行がんになってしまうと内視鏡で治療することが不可能となり外科手術が必要となります。
大腸ポリープは自覚症状がほとんどないため、検査を受けて早期に発見することが重要です。検査には検診で行う便潜血検査や大腸の内視鏡検査、注腸X線検査といったものがありますが、診断精度の高い内視鏡検査が勧められます。
内視鏡的治療にも種類がありますが、当院ではそれぞれのポリープに対して適切な治療方法で対応しています。以下はポリープ切除の1例です。

切除後、出血が多い場合は適宜入院していただく場合があります。

切除前

NBI写真

切除中

切除後

早期大腸がんの1例

切除後の検査結果では追加の外科的加療が必要になる場合があります。

切除前

切除中

切除後

切除後病変

当科の取り組み

上部消化管内視鏡検査同様、医療の技術も急激に進歩しており、それに伴う最新機器の導入も積極的に取り入れています。
シングルバルーン内視鏡:松阪地区では当院のみ導入しています。2018/3月導入
(他院では挿入困難な大腸内視鏡検査や、術後腸管の内視鏡検査が可能になります)