先輩①
CRCは治験実施医療機関の方々、治験依頼者である製薬企業、被験者様の間に立ち、治験が円滑に進むように業務を行っています。医師より治験候補の方の連絡が入ると、選択・除外基準をCRC内でダブルチェックをします。検査結果等に懸念点が生じる場合はその都度治験担当医師に確認をしています。また、CRCは臨機応変な対応が求められており、その要望に的確に応じられるように事前準備をすることが必要です。被験者様が治験に参加され、新しい治療の選択肢として効果がある事を確認でき、被験者様の安心した姿に直面した時はCRCならではの醍醐味だと思います。また、新薬や病気に関する知識や知見が得られることも大きな魅力であるため、是非一度見学にお越しください。
先輩②
当院では、薬学教育モデル・コア・カリキュラムに沿って実務実習生(薬学部5年生)の指導を行なっています。認定実務実習指導薬剤師のもと、内服薬・注射薬の調剤、抗がん剤の調製、新規抗癌剤をはじめ各種疾患の服薬指導や副作用モニタリング、外科・内科カンファレンスや感染対策チーム、栄養サポートチームの参加等、多岐にわたる実務を行なっていただいてます。また、薬剤部内で症例検討会も行っており、ディスカッションを通じて様々な疾患についても知識をつけていただいています。実務実習には、県内の大学だけでなく、愛知県や京都府など近隣の県外の大学からも実習にきていただいています。
病院実習を通して、病院薬剤師が日々どのような業務を行っているのか、医師や看護師等の他の医療従事者とどのように関わっているのかなどを実際の現場で肌で感じていただけると思います。
指導薬剤師も全てにおいて完璧に答えを持っているものではないと思います。実務実習の中で学生さんに指導を行い、ディスカッションしお互いに知識を高めていればと思います。
先輩③
薬剤部に所属してから約1年となりました。
初めは薬剤の名称や用法用量、業務・病院のルールなど覚えることが多く、目の前の業務に精一杯でしたが、教育係の先生を中心に多くの先生方に教えていただき、内服薬・注射薬の鑑別など、日々の業務にも慣れてきました。
現在では、病棟担当の一員となり、患者さんの病室で、化学療法や新しく処方された薬の指導や副作用・残数確認、また服薬可能かどうか評価し、管理が難しい患者さんに対して一包化を提案する等行っています。
循環器カンファレンスや呼吸器カンファレンスにも積極的に参加し、他職種と関わりを持って業務しています。
まだ2年目で分からないことは沢山ありますが、後輩にも教えていくことが出来たらと思っています。
先輩④
現在、当院では約30件の治験を実施しており、薬剤部内に設置された臨床研究・創薬センターには4名の薬剤師を含む10名のCRCが所属しています。当院で行っている治験は呼吸器領域(肺がん、COPD、肺MAC症、気管支拡張症等)での国際共同試験が多く、将来世界中で処方されるかもしれない薬をいち早く深く知り、扱うことができるのは貴重な体験だと思います。
治験には、院内スタッフや製薬会社だけでなく、様々な職種が関わります。そのため、多様な専門家の間に立ち、協働することで幅広い知識を得ることができます。また、「CRCと臨床試験のあり方を考える会議」や、治験依頼者が開催する参加施設全体の説明会(Investigators’ Meeting)に参加することで、臨床研究に関する知識を深め、当院以外でも臨床研究の関係者と交流することができます。
薬剤師、看護師、臨床検査技師など、様々なバックグラウンドを持つ人がCRCとして、それぞれの長所を活かしながら協力して試験を進めています。ぜひ一度、見学にいらしてください。